- トップ
- 冷蔵・冷凍倉庫供給不足が加速～供給不足の原因は？～
冷蔵・冷凍倉庫供給不足が加速～供給不足の原因は？～
2025.03.31
物流2024年問題で輸送能力の低下が騒がれている中、倉庫業界でも問題が生じてきております。
それは『冷蔵・冷凍倉庫不足』です。
特に食品流通の業界では、冷凍食品の需要増やコロナ明けからの外食産業の需要回復などによって、冷凍倉庫の需要は年々増加していっております。
今回は、このような需要に対応ができなくなっている冷蔵・冷凍倉庫業界を紐解いていきたいとおもいます。
おすすめコラム：物流・運送業界の「2024年問題」とは？わかりやすく解説
主な原因
冷凍・冷蔵倉庫の供給不足に関しては様々な要因が考えられます。
(1)高額な建築費用
冷凍倉庫を新設するには非常に高い初期投資が必要です。冷凍倉庫は、厳格な温度管理と冷却設備が求められるため、これらを設置するための設備投資が膨大になります。これに加えて、冷凍倉庫はエネルギーを大量に消費するため、運営コストも高くなります。多くの企業にとって、このような高額な投資はリスクが大きいため、新たな倉庫の建設に躊躇する要因となっています。
参考：「一般社団法人日本建設業連合会 - 建設工事を発注する民間事業者・施主の皆様に対するお願い（2024年6月版）」
参考：「一般社団法人日本建設業連合会 - 建設工事を発注する民間事業者・施主の皆様に対するお願い（2024年6月版）」
上記２つの図を見ていただければわかる通り、『建築資材の物価上昇』『建築業界で働く方の労務単価上昇』などが原因となり、倉庫の新設は莫大な投資となりリスクが大きくなります。
(2)土地不足と規制
冷凍倉庫の建設には広い土地が必要ですが、都市部や物流が集中する地域では土地不足が深刻です。また、土地に関する規制や環境への配慮もあり、適切な場所を見つけて建設するのが難しい場合があります。特に、大都市圏や人口密集地域では冷凍倉庫の新設が難航することが多いです。
(3)エネルギーコストの上昇
冷凍倉庫は大量の電力を消費しますが、近年のエネルギーコストの上昇が運営コストをさらに押し上げています。エネルギーの価格が高騰しているため、冷凍倉庫の運営が経済的に厳しくなり、新しい冷凍倉庫の建設を控える企業が増えています。
上記図を見ていただければわかる通り、電気代は増加傾向にあります。
様々な世界情勢の移り変わりにより、エネルギー価格はかなり影響を受けることとなっております。
そのような影響もあり、特に大量の電気を消費する冷蔵・冷凍倉庫を新設し運営していくという企業が減っています。
(4)古い施設の老朽化
初めにお伝えした建築費高騰にもつながる話ですが、多くの既存の冷凍倉庫は、建設から数十年が経過しており、設備が老朽化しています。これらの施設は更新や改修が必要であり、新しい倉庫を建設する前に既存施設をアップグレードする必要があります。しかし、予算や時間の制約により、これらの施設の改修が進まなかったり、最悪の場合、廃業というところまでいく企業が年々増加しております。
(5)お客様の傾向
倉庫業界全体に言えることですが、賃借で探す方が少なく、物流業者が保有している『寄託倉庫』を探される方が多いです。不動産業界の物件ですと、賃借での契約という事や、前述した通り建築費の高騰もありかなり価格が高いという事もあり、物件はあっても物流業者が保有する寄託倉庫に集中しがちという傾向にあります。
これらの要因が重なり合い、冷凍倉庫の供給が需要に追い付いていないと思われます。
まとめ
冷凍倉庫の供給不足は、これらの複合的な要因によって引き起こされており、業界全体に多大な影響を与えています。供給不足が続く中、企業は既存施設の効率的な運営を進めるとともに、新たな倉庫の建設に向けた投資が必要不可欠です。また、技術革新や物流の効率化が今後の課題となり、冷凍倉庫不足の解消に向けた取り組みが求められます。
名正運輸の冷蔵・冷凍倉庫について
名正運輸は、関西から関東まで15拠点保有しておりますが、愛知県一宮市に３温度帯(常温・冷蔵・冷凍)の営業倉庫を保有しております。冷凍庫は、約500坪(約1,000パレット)の収容能力を持っております。
名正運輸株式会社 一宮営業所（一宮物流センター）
所在地：〒491-0817 愛知県一宮市千秋町天摩字金島1
名古屋中心部より車で25分 尾張一宮駅より車で10分
最寄り高速道路IC 名神高速「一宮IC」
構造：鉄骨造1階建て倉庫
種類：温度帯倉庫
倉庫面積：8,120.66㎡（2,456.5坪）
ご興味ある方は弊社WEBサイトよりお問い合わせください。
おすすめサイト：名正運輸の保管サービス|名正運輸
